ドーベルマンの基礎になった犬種です。滑らかな短毛のコートに発達した筋肉が美しい流線形の体を持ちます。耳を断耳して立たせ、尾は短く断尾する慣習がありますが、近年では動物愛護の観点からされない傾向にあります。“ピンチャー”は「咬みつく」という意味です。ネズミ退治をした優秀な番犬としても活躍してきました。
体力がある犬です。美しいシルエットと筋肉を維持するためにも、運動は毎日しっかり行ってあげましょう。中型犬で力があるので、散歩の際などリードを引かないようにしつけをすることは大切です。テリトリー意識から来客などに無駄吠えすることがあります。警戒心が過剰に育つことのないよう、社会化期に様々な刺激に慣れさせてあげてください。
戦後70年の短い間にわずか5頭の犬から繁殖・育種された犬種です。近親交配による遺伝疾患のリスクの高さは念頭においてください。起こりやすいとされている疾患は、遺伝性白内障、股関節形成不全、血液疾患であるフォン・ヴィレブランド病、拡張型心筋症などの心臓病などがあげられます。胃捻転にも注意が必要です。
本来のジャーマンピンシャーに存在しない珍しい毛色を導入しようと、無理な繁殖を行っているケースがあります。淡色やマールなど先天性疾患と深く関連している毛色もありますので、ジャーマンピンシャーでこのような毛色の子犬を入手する際は、十分に検討する必要があります。
体高:45~50cm 体重:14~20kg