頭から肩の皮膚にある大きなたるみと、小さな目と耳。個性的な風貌の犬です。冷静で感情を表すことが少なく誰にでもフレンドリーな犬ではありませんが、信頼する相手には愛情深く誠実に接します。
闘犬として育てられてきた歴史もあるため、まだ気の荒い系統や性質が残っています。家庭犬として迎えるためには十分な服従トレーニングが必須です。噛む癖が付かないように、甘噛みが始まる時期から噛んでよいものと悪いものをきちんと教えます。また、社会化期にはほかの犬と交流できる機会をできるだけたくさん設け、遊びを通じて協調性、社会性を身に付けていきましょう。もともと頑固で、自立心が強く、しつけのしにくいタイプの犬です。根気よく一貫したトレーニングができる人に向いています。
眼の疾患が多いといわれています。緑内障や眼瞼内反症、チェリーアイ、乱生まつげなどがあります。短頭種軌道症候群(外鼻腔狭窄・軟口蓋過長など)から引き起こされる呼吸困難にも注意してください。呼吸時のガーガー音が特徴で、加齢や肥満などで悪化していきます。外科手術で改善させることができますので、動物病院に相談しましょう。くれぐれも熱中症になるような環境に放置しないように、気を付けてください。皮膚のたるんだ部分の内側には皮脂や汚れがたまりやすく、放っておくと皮膚のトラブルにつながりやすくなります。こまめにタオルなどで拭いてあげましょう。
50年ほど前には絶滅の危機に瀕した希少犬種です。血統の近い相手との近親交配をして種を維持してきましたが、そのため遺伝性疾患が起こりやすいとされています。家族や仲間と認めた子どもやペットに対しては愛情深く接するものの、闘犬の気質を残した犬です。シャー・ペイの成犬が子どもや小動物と接するときは、家庭内でも大人が目を離さないようにしましょう。
体高:44~51cm 体重:18~23kg